昭和5年の秋、吉兆は大阪の花街であった新町に誕生いたしました。
約8坪の小さな店でした。
その折、店主 湯木貞一(吉兆創業者であり北新地湯木の店主・湯木尚二の祖父にあたります)は鯛茶漬けを看板メニューにして店は大変に繁盛いたしました。
新鮮な鯛の切身を熱々のご飯の上にのせ、香ばしい胡麻だれをかけます。そこに焼き海苔と香煎あられをふりかけ、旨み溢れる熱々の出汁を注ぎます。山葵と三つ葉の香味も大切なポイントです。
北大路魯山人氏もこの新町の店に訪れ、大変に感激されたとの事。
その伝統を受け継ぐ北新地湯木の鯛茶漬けは、香ばしい胡麻だれ、熱々のお出汁、香り高い山葵と三つ葉と、当時の鯛茶漬けを再現し、より一層美味しさの増した一品としてご提供いたしております。
ご来店いただくお客様の中には、「懐石のコースに必ず鯛茶漬けを入れてほしい!」とご要望をいただく方もいらっしゃるほどに、皆様に愛されております吉兆縁のメニューです。
通常夜の懐石コースでお召し上がりいただいておりますが、ご予約の際お電話にて「鯛茶漬けが食べたい」とお申し付けいただければ、お昼の懐石やメニューにてもご提供させて頂きます。
満席のお日にちが増えております。事前にご予約をいただければ幸いに存じます。